アザラシ、アシカ、セイウチの情報を紹介

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日本の水族館・動物園で見られるアシカは6種類!特徴や違いを紹介。

水族館でコミカルな動きを見せてくれるアシカたち。国内の施設で会えるアシカの仲間の特徴や違いを紹介していきます!

国内で会えるアシカの種類は6種類

国内では現在(2024年10月時点)では6種類のアシカの仲間に会うことができます。



カリフォルニアアシカ

名前の通りカリフォルニア州を含む北アメリカ大陸北部に生息します。
繁殖期になるとオスたちがメスを巡る戦いを繰り広げてハーレムを形成します。

繁殖期以外の時期でも一部の地域ではカリフォルニアアシカの群れを見ることができる。




メスは100kgほどですが、オスは300kg近くまで大きくなります。

またオスはオトナになるとオデコにコブが出てくるのが特徴です。

中央左側がオス、右側がメス。かなり大きさに違いがある。




全身の体毛はとても短く、生えてないように見えることもあります。
またこの後紹介するオタリアとは違い、首にたてがみはありません。

体が濡れているとツルっとした印象。


カリフォルニアアシカは全国で一番多く見ることができるアシカの仲間です。
ニュースなどで単に「アシカ」と呼ばれるのはほとんどがカリフォルニアアシカになります。

トド

トドは日本周辺にも生息しているアシカの仲間です。
「アシカ」と名前にはありませんが、これは昔、アイヌ語でトドが「トント」と呼ばれていたことが語源になっているそうです。
アシカの中では最も大きくなる種で、メスは270kgほどですが、オスになると1トンを超えることもあります。

トドのオス。ずんぐりとした体格が特徴。



北海道では漁網の中の魚を食べる「漁業被害」が問題になっています。
その見た目と、漁業への被害の大きさから「海のギャング」とも呼ばれています。

ワイルドな顔立ちが印象的。キバも大きいので噛まれたらひとたまりもない。


その見た目とはかけ離れ、穏やかな性格をしています。
そのためしっかりとトレーニングで信頼関係を作ることができれば、お客さんとのふれ合いなどもすることができます

体は大きいが、トレーニングを通じてふれあいもできる。



オタリア

オタリアは南アメリカに生息しているアシカの仲間です。

オスのオタリア。大きな体と頭が目を引く。


トドと同じく「アシカ」とは呼ばれていませんが、これは学名=Otaria byroniaがそのまま呼ばれるようになったのに由来しています。
他のアシカと比べて鼻先が押しつぶされたような特徴的な顔立ちをしています。

オタリアのメス。つぶれたような鼻先がオタリアの特徴。


メスは140kgほどですが、オスは300kgにもなります。
またオスはオトナになると首周辺にたてがみが生えてきます。
アシカは英語で「Sea lion」と呼ばれていますが、その姿はまさにライオン。
アシカの中では一番たてがみが顕著に表れるのもオタリアです。

オスのオタリア。首周辺の体毛はたてがみになり、ボサボサと目立つようになる。



キタオットセイ

ここからはアシカの仲間であるオットセイを紹介していきます。
キタオットセイは日本周辺にも生息しているオットセイです。

キタオットセイのオス。先述のアシカ達に比べて頭は小さい。


他のオットセイに比べて若干丸顔で吻先が短く、いわゆるタヌキ顔をしています。

少しとぼけたような顔立ちをしている。他のオットセイとは少し違っているのが分かる。


メスは50kgほどにしかなりませんが、オスは300kg近くまで大きくなります。
オスとメスの体格差が大きいので、たびたび親子と間違われています。

キタオットセイのオスとメス。アシカの仲間の中で一番オスメスの体格差がある。


2層の高密度に生えた体毛を持っていて、その毛皮がラッコの次に高級な品物として乱獲もされた歴史もあります。
昔は国の指示で一部の水族館がキタオットセイを飼育、生態研究をしていました。
現在はその研究は行われてはいませんが、その時のオットセイの子孫たちが国内4つの施設で見ることができます。

ミナミアメリカオットセイ

ミナミアメリカオットセイはその名の通り南アメリカ大陸の沿岸に生息しているオットセイです。

ミナミアメリカオットセイのオス。キタオットセイよりも鼻先が長いのが分かる。


オットセイ3種の中では一番国内での展示施設が多いです。
メスは50kgほどですがオスは150kg近くまで大きくなります。

飼育施設が多いので、各地のアシカショーでもたびたび登場する。


ミナミアメリカオットセイは吻先がスラっと長く、キツネ顔をしてます。
キタオットセイほど体毛の密度が高くないので、ボサボサとした毛並みをしています。

ミナミアメリカオットセイのメス。とがった鼻先と長い体毛が目を引く



ミナミアフリカオットセイ

ミナミアフリカオットセイはその名の通りアフリカ大陸の沿岸に生息しているオットセイです。


オットセイの中では一番大型になる種類で、メスは120kgにもなり、オスだと300kgを超えることもあります。

ミナミアフリカオットセイのオス。ミナミアメリカオットセイと比べてずんぐりしている。


メスで100kgを超えるオットセイはミナミアフリカオットセイだけです。
たびたび「キタオットセイ」と「ミナミオットセイ」と比べられることがありますが、「キタオットセイ」は1種のオットセイを意味するのに対し、「ミナミオットセイ」には「ミナミアメリカオットセイ」や「ミナミアフリカオットセイ」がいるのでややこしくなっています。
ミナミアフリカオットセイもキタオットセイほどは体毛の密度が高くないので、ボサボサとした毛並みが目立ちます。

オットセイは体毛が長いのが特徴。


大きさと毛並みでオットセイ3種を見分けることができると思います。

過去には見ることができたアシカの仲間

現在では見ることはできませんが、かつては見ることができたアシカの仲間も紹介します。

オーストラリアアシカ

まずはオーストラリアアシカです。

オーストラリアの生き物は国外への移動がとても厳しく制限されていますが、1975年に行われた沖縄国際海洋博覧会の際に日本との友好の証として3頭のオーストラリアアシカがやってきました。
博覧会の水族館エリア運営を担当したのが鴨川シーワールドだったこともあり、博覧会後に鴨川シーワールドで展示されました。

1981年には世界で初めて飼育下繁殖もしましたが、新しい血統がいなかったこともあり、現在は展示を終了しています。
現地・オーストラリアに行けば野生のオーストラリアアシカに会えますし、動物園でも気軽に見ることができますよ!


二ホンアシカ

またかつては二ホンアシカも国内の施設でも飼育されていたそうです。
二ホンアシカはその名の通り、日本周辺に生息していたアシカの仲間です。
毛皮目的の乱獲により1975年の目撃を最後に姿が見られなったため絶滅したと考えられています。
京都動物園や天王寺動物園など複数の施設で展示されていたという記録が残っています。
十分な研究がされないまま絶滅したため、正確な生息地や生活史などがほとんど資料がない種です。


いかがだったでしょうか?
アシカショーで登場するアシカの仲間たちにもいろんな種類がいることが分かりました。
ぜひ次回水族館や動物園に行ったときは、どの種類なのかをチェックしてみてくださいね!
別のページではアシカの仲間たちの詳しい紹介もしているので、チェックしてくださいね。

ひれあし類の鳴き声の特徴

アシカの鳴き声と言えば、「アオッアオッ!」という甲高い声を出すイメージですよね?

でも実はアシカやアザラシ、セイウチの仲間の鳴き声にはいろんな種類があるんです!
今回は彼らの鳴き声について詳しく紹介したいと思います。


あの鳴き声はカリフォルニアアシカの鳴き声

みなさんが良く想像される「アオッアオッ」や「オッオッオッ」といった甲高い鳴き声は、全国の水族館でよく見ることができるカリフォルニアアシカの鳴き声です。



ちなみにアシカ達の鳴き声は自然界では数キロ先まで届きます。その大きな声を使ってオスたちは自身を誇示したり、メスは子どもの大まかな居場所を特定するのに役立てています。

母子でコミュニケーションをとるには鳴き声が重要なツールになる。


アシカの仲間であるオットセイたちも鳴き声を出しますが、カリフォルニアアシカとは違った鳴き方をします。


ひれあし類の鳴き声には様々なパターンがあり、種によって違うのが特徴です。

アザラシの鳴き声


アザラシの仲間も鳴き声を出しますが、漫画で描かれている「きゅー」という可愛らしい声はでません。


種によって鳴き声にバリエーションがあり、例えばアゴヒゲアザラシはまさに歌うように美しい鳴き声を出します。

京都大学野生動物研究センターさんのYoutubeより引用↓


また、鳴き声以外にもアザラシは前肢で体を太鼓のように叩くことで音を出したりもします。



セイウチの鳴き声

セイウチの鳴き声は本当に種類が多く、特にアシカやアザラシと違って「口笛」を吹くことができるのが特徴です。


水族館で行われているセイウチのショーでもたびたびセイウチの鳴き声が聞こえてきますので、ぜひ聞きにいってみてくださいね。

アシカとアザラシの違いは?

アシカとアザラシって何が違うのでしょう?
どちらも水族館で見ることはできますが、あまり違いが分からない人も多いと思います。
今回はそんなアシカとアザラシの違いについてまとめました!

生物学上の分類の違い

アシカもアザラシも同じ哺乳類の仲間で、鰭脚類(ききゃくるい、ひれあしるい)というグループの仲間になります。
ひれあし類の中には他にもセイウチが含まれます。


外見の違い

一つ目の外見の違いは耳です。
アシカの仲間には耳たぶ(耳介)がありますが、アザラシの仲間には耳たぶがありません。

アシカの目の後ろには小さい耳たぶ(耳介)がある。写真はカリフォルニアアシカ。
アザラシには耳たぶがなく、目の後ろには小さな穴が開いている。写真はゴマフアザラシ。



また前足(前肢)の形も違っています。
アシカの仲間は前肢が発達しているので、自身の体重を支えて歩くことができます。
またその前肢を羽ばたかせるように動かして水中を泳ぎます。

アシカの仲間は前足で体を支えて走ることもできる。写真はトド。
アシカの仲間は水中を飛ぶように泳ぐ。写真はカリフォルニアアシカ。



それに対し、アザラシの仲間は前肢が小さいので、体重を支えることはできません。
水中では後ろ足(後肢)を魚のヒレのように左右に振って泳ぎます。

アザラシの仲間は前肢で体重を支えられないので、地面を這って歩く。写真はゴマフアザラシ。
アザラシの仲間が泳ぐときは主に後ろ足を使う。写真はゴマフアザラシ。


生息地の違い

アシカやアザラシも種類によって(例えばアザラシの仲間でもゴマフアザラシとゼニガタアザラシで)、生息地が違います。
ですが、アシカの多くの種は比較的温暖な海域に生息しているのに対し、アザラシの多くの種は流氷があるような寒冷な海域に生息しています。

代表的なアシカであるカリフォルニアアシカは、北アメリカ南部~メキシコの沿岸に生息しています。

カリフォルニアアシカの分布。比較的温暖な地域の沿岸域を利用している。



繁殖期にはカリフォルニア州やメキシコにある島々で繁殖をします。

カリフォルニアアシカの群れ。町中の港で休息することも。


それに対しアザラシの代表種であるゴマフアザラシは、北海道以北の北太平洋に分布しています。

ゴマフアザラシの分布。寒冷な地域を主に利用している。



そして繁殖期になると流氷上で出産・子育てを行います。

アザラシは氷上を利用することが多い。写真はゴマフアザラシ。



ハワイアンモンクアザラシなど一部の種を除けば、アザラシの多くの種が流氷がある海域を繁殖地として利用しています。

エサの違い

アシカとアザラシの多くの種は魚や頭足類を食べています。
また季節や海域によって利用するエサを変化させているため、年中を通して多種多様なエサを食べています(「日和見食性」といいます)。
そういった意味ではアシカとアザラシでは利用するエサに大きな違いはありません。

例えばカリフォルニアアシカだとイワシ、メバル、ヤリイカ、タラなどを利用します。
比較的遊泳力の高い魚も利用でき、イワシやヤリイカの群れに、アシカが突撃して捕食する映像はたびたびネットやテレビでも見かけます。

遊泳力のあるイワシも捕食する。
時期によってはイカも利用する。



それに対しゴマフアザラシは、イカナゴ科、イカ、タコ、カジカなどを利用しています。

ゴマフアザラシは、砂にもぐるイカナゴをよく捕食する。
アザラシは魚価の高いタコも捕食するので、たびたび漁業への被害が報告されている。
カジカのようなトゲがある魚も食べている。


カリフォルニアアシカと比べると、遊泳力の低い底生性の生物も利用します。

またアザラシの仲間の中には、深海まで潜ってエサを取る種(キタゾウアザラシ)や、プランクトンを利用する種(ヒョウアザラシなどの南極に暮らすアザラシ)もいます。

まとめ

いかがだったでしょうか?
アシカとアザラシは似ているようで、外見や生態にはさまざまな違いがありました。
別ページでは、種類ごとの詳しい生態や国内で見ることができる施設も紹介してますので、ぜひご覧ください!

アドベンチャーワールド
~アニマルアクションは必見!~

ここで会えたひれあし類

8月に和歌山県・アドベンチャーワールドに行きました。
今回初めて訪問したのですが、スタッフさんのおもてなしが素晴らしさに感動しました。
入園時間と閉園時間には道中にスタッフさんが総出で手を振って挨拶してくれます。
なんとついさっきまでイルカショーに出ていたトレーナーさんまで挨拶してくれます。
あたたかいおもてなし精神に皆さんのハートも鷲掴みされること間違いなしです!

超巨大な入口だが、開館前には人だかりができる。
閉館間際のイルカショーが終わると、トレーナーが通路まで出てきて手を振ってくれる。

それでは紹介していきましょう。

最短でひれあしプールへ

いつも通り最短でひれあし類に会いに行きます。
入館してすぐ目の前にある噴水にはペンギンがいたり、ウェルカムルームにはレッサーパンダがいたりと、誘惑がありますが、全て振り切って前に進みます。

入口ではレッサーパンダがお出迎え。でもここで立ち止まるわけにはいかない。



みんなが夢中になっている間に先へ行きましょう。

看板にさりげなくアシカのイラストが、テンションが上がってきます、、、!

真っすぐ突き当りまで進んで右に曲がります。
左手にゾウが見えますが、今は見えないふりをしていきましょう。

いきなりゾウが見れるので、ついつい魅入ってしまいそう。

屋根付きの通路通りに進みます。
右手にはパンダのエリアがあってたくさんの人を吸引していますが、吸い込まれないように!

パンダのエリアに入ると、しばらく出てこれなくなってしまう。今は後回しにして進む。

通路通りに行くと、アシカやシャチやラッコのモニュメントが飾られたゲートがあるので、そこを通過します。
その先の建物に入ると、目の前にゴマフアザラシ&カリフォルニアアシカが暮らすプールです!

アシカのモニュメントが目印なので迷うことはない。

アザラシとアシカが共存する、しかし、、、?

ここはもともとホッキョクグマがいたプールらしく、陸場は氷雪が積もったような雰囲気になっていました。
ゴマフアザラシ1頭とカリフォルニアアシカ1頭が同居していて、かなりスペースに余裕がある印象を受けました。
かなり大きなプールの底を泳いでいたんので、お見せできるような写真がほとんど取れませんでした、、、。

ホッキョクグマがいたプールなので、流氷をイメージした作りになっていた。
もっとじっくり見たかったが、大きな水槽なので観察するのが難しかった。

ちなみに公式HPでの情報によれば、2021年4月時点ではゴマフアザラシは5頭いるようです。

アニマルアクションはみんな笑顔になること間違いなし!

「アニマルランド」で行われる「アニマルアクション」というプログラムでは、アシカをはじめたくさんの動物のパフォーマンスを見ることができます。

アナウンスを合図にパフォーマンスが開始する。

他の施設ではイルカ・アシカショーの合間にバードショーが行われることもありますが、ここでは10種近くの生き物が入れ替わり出てきてパフォーマンスをします。

色んな生き物が入れ替わりで登場する。
なんとペンギンも登場!



中でもカリフォルニアアシカは出演時間が長く、輪投げなど道具を使った種目も見せてくれました。

立派なオスのカリフォルニアアシカが登場した。


最初に紹介した水槽での公開給餌や餌やり体験などは普段行われてないようなので、このプログラムは必ず見るようにしましょう!

こんなところにもアシカが、、、!?

遊園地エリアで行われていた水かけイベントにちょこっとだけ参加しました。

イベントで大盛り上がりの人混みのなか、なんとここにもカリフォルニアアシカが!

水かけイベントのど真ん中にアシカがいる、、、!?
人混みをまったく気にしないカリフォルニアアシカ



全く動じてなかったです。
当たり前なんですが、いきなりこんな環境に生き物を連れて行くのはまず無理です。
普段からの接し方やトレーニングをと通して、新しい環境や刺激に慣れてもらう必要があります。
野生動物のひれあし類はとても警戒心が強い(種にもよりますが)ので、こんなに落ち着いていられるのは、アドベンチャーワールドの飼育技術の高さを目の当たりにしたと思いました。

治療用の部屋が公開されていた。設備が充実しており、飼育技術の高さを垣間見ることができた。



ひれあしグッズもたくさん!

グッズショップも見ていきます。
一番多いのはパンダ関連グッズでしたが、しっかりとひれあしグッズもありました。

写真左のペンケースは何と赤ちゃんアザラシケースとセットになっている。右はクールタオル。
カリフォルニアアシカとゴマフアザラシのステッカーもあった。



個人的に一番おすすめなのはアザラシのイラストが描かれたクールタオルです!
夏の時期に取材に行くときのお供にしたいと思います。

他のエリアもまわります

ひれあし類以外の展示が多い施設なので、時間の許す限り全体を周ってきました。
イルカショーは一番人気のプログラムで、大きな水槽をものすごい数のイルカ、クジラがジャンプします。

巨大プールをたくさんのイルカが舞う。
トレーナーとイルカの絆を大切にした内容になっていた。



水族エリア以外にも、サファリパークのように専用車で肉食獣や草食獣を見て回る「ケニア号」に乗ったり、、、

サバンナエリアでは専用車両で移動する。
車両からサバンナに生息する生き物を観察することができる



園内各地で食べられるオリジナルメニューを堪能しました。

食べるのがもったいないぐらいかわいい、パンダ肉まん

正直面積が広すぎて、全部を見ようとすると時間が足りません。
時間に余裕がある方は2dayパスを購入してもいいかもしれません!
屋外施設も多いので熱中症にご注意を。
ひれあし類水槽は涼しかったですよー!

カンガルー島&フィリップ島への旅② ~失敗と成功と~

フィリップ島~オーストラリアオットセイを求めて~

次はフィリップ島の紹介です。
フィリップ島はメルボルンから車で1時間半のところにあります。
島と本土は橋で繋がっているので、フェリーに乗る必要はありません。


公共交通機関はないので、こちらもレンタカーかツアーの2択になります。
今回は私はフィリップ島では超有名な、野生のペンギンを観察するツアーに申し込みました。



このツアーの途中でオーストラリアオットセイの上陸場(シールロック)と、ノビーズセンタ(Nobbies center)ーというフィリップ島周辺の生き物の紹介施設を見学する予定になっていました。
こちらも予約は日本語で簡単にできました。

申し込みが完了すると証明書が届く。注意しないといけないのは、ツアー数日前に集合場所が再度通知されること。申し込み後に届くメールにも気を配ろう。


ツアー最後の野生のペンギンを観察する席のランクによって、ツアー自体のお値段が変わります。
せっかくなので、一番いい席を指定しました。
集合場所からの往復バス、施設見学料含めて約20,000円でした。

バスが来ていざ出発!

集合場所はツアーの数日前にメールでお知らせされます(ここからは全て英語のメールが届きます)。
集合場所のお知らせ以外にも何通かメールが届くのですが、その中には本島に参加するかチェックインをするように指示されたものがあります。
うっかり忘れていると、ツアーに参加できない可能性もあるので要注意!

集合場所は大きなホテルに泊まっていれば目の前まで来てくれます。
私は安い宿に泊まっていたので、徒歩3分ほどの大きなホテルを集合場所に指定されました。
現地会社のロゴが入ったマイクロバスが迎えにきてくれます。

このロゴがツアーバスの目印。ただし同じバスが何台も走っているので、乗車口に貼ってある担当ガイドさんの名前を確認しておこう。



道中は観光地を見学

フィリップ島に行く前にいくつか観光スポットに寄っていきます。
そう、このツアーのメインはあくまでペンギンを見ること。
ペンギンが見れる時間まではのんびり進んでいきます。

まずは町中を周って、他の参加者を拾っていく。
全員揃ったら担当ガイドから説明がある。終日同じ人が付いてくれるので顔を名前を覚えておこう。



観光スポットの説明はツアーガイドさんが英語で説明してくれます。
各観光スポットは30~60分滞在していたので、これならノビーズセンターもしっかり見れるかなと私ものんびり楽しんでおりました。

日中はメルボルン周辺の観光スポットを周る。
自然保護施設も見学、ここにはひれあし類はいないがカンガルーたちに餌やり体験などができる。
こちらはウォンバット。こんなにのんびり見学していいんだろうかと、この時点で気になってはいた。
昼食もここのカフェでいただいた。かなり時間にはゆとりがあるスケジュールだった。



ようやくノビーズセンターに到着するも・・・

さあ、ようやくフィリップ島の先端にあるノビーズセンターに到着です!
建物の目の前にはオットセイが集まるシールロック(Seal rock)もあります。
早速見に行くぞ!と思ったら、なんとここの滞在時間は「20分」でした。

各観光スポットでは集合時間が掲示される。20分って、、、涙



ウソでしょ、いやいやあんな映え映えな家の前とか、カンガルーとかのんびり見てたじゃん、いや凄いのんびり進むなーって思ってたけどさ。
もっとのんびりしようよ、というかペンギンはいいから私を置いていってよ。
何ていうわけにはいかないので、少しでも長く見れるようにシールロックにダッシュします!

ノビーズセンターからの景色。とても美しかった。オットセイはどこだ!



この時のために双眼鏡も望遠レンズも持ってきたんだい!絶対見るぞ!と思ったら、、、

オットセイの上陸場は遥かかなただった…。



シールロック遠くない?全然見えなくない?
あきらめずに望遠レンズで撮影してみると、なんだか島の表面が動いてる?

よく見ると海岸や島の頂上にオットセイが見える、、、。

おおーオーストラリアオットセイ!
あんなに高いところまで、崖を登ってきたんですね。
凄い!もっと近くで見たかった(涙)

せめてノビーズセンターの中をしっかり見るぞ!とセンターへ走ります。

残り10分、センターに急ぐ。



センターの中にはグッズショップと展示エリアがありました。
時間が無いのでひれあし類グッズは全部買いました(笑)

じっくり品定めしたいが、時間が無いのでお金で解決。全部買い。
買った後によく見ると同じデザインのハットピン、マグネット、キーホルダーを買っていた(汗)


次は時間が許す限り展示エリアを、、、

売店すぐ隣には展示場があった。



展示場には島周辺で見られる生き物に関するパネルや標本がありました。
オーストラリアオットセイの毛皮や頭骨もありましたよ!

島の解説や生き物の紹介がされている。
オットセイのコーナーは他の生き物より広かった。
触れる標本も展示されていた。
南極域の生き物の紹介もあり、ミナミゾウアザラシのパネルもあった。

あぁほんとにオットセイを近くで見たかった、、、(涙)

ペンギンに会う前に・・・

あっと言う間に(個人的にはメインイベントだった)ノビーズセンター見学が終了し、(本当のメインイベント)ペンギンパレードの場所まで移動します。
ここでは専用のエリアから、帰巣するフェアリーペンギンを観察することができます。

メインのペンギンパレードの会場。とてつもない広さだった。



ペンギンまでの近さで席のランクが変わります。
一番高い席は地下にあるエリアで、なんと自分の目の前をペンギンが歩いていくのを見ることができます。
ペンギンパレードが始まるまでに時間があったので施設内を見学します。

ペンギングッズがほとんどだが、売店も充実していた。ちなみに手前に写っているパネルにはペンギンが見れる予測時刻や、昨日見れたペンギンの個体数が表示されている。

なんとグッズショップでは、フィリップ島の生き物を保全する基金へ寄付できるグッズが販売されていました。
オーストラリアオットセイのセットがあったので即購入しました!

基金へ寄付できるグッズ。袋の中にぬいぐるみと寄付の証明書が入っている。
海洋プラスチックに関する解説もあった。



この後ペンギンを観察して、最初の集合場所までバスで送ってもらい、ツアーは終了です。

ペンギンパレードの「アンダーグラウンド」エリア。ここでは自分の顔の目の前をペンギンが横切っていく。


予想の10倍ぐらい時間が足りなくて、予想の100倍ぐらい遠かったのですが、一応オットセイは見ることができました。
もちろんフィリップ島にも再チャレンジしたいと思います!
またフィリップ島内ではクルーズでシールロックのすぐ近くを周るツアーもあるようなので(ただしフィリップ島内をレンタカーで移動しないといけない)、次回はそちらにも参加したいと思います。

満足なオーストラリアの旅でした

4回にわたって紹介したオーストラリアの旅。
色んなひれあし類に会えてとても充実した時間でした。
予想外の出来事もありましたが、それはまた遊びにおいでと言われていると思って、次回のお楽しみにしたいと思います。

今回の旅で出会えたひれあし類たち。また会いに行きたい。


オーストラリアは空も陸も海も全部が広くて、とても穏やかな気持ちにさせてくれる場所です。
出会った現地の方にもとてもやさしくしてもらえました。
異国感がありつつも、気候も穏やかで、文化的なギャップも少ない、とても旅するのにおすすめな国だと思いました。

日本とは違った空、大地、海が広がっていた。
道端であっさりとカンガルーに出会うことも。素晴らしい旅でした!


ぜひみなさんも、オーストラリアに足を運んで、ひれあし類にも会いに行って、素晴らしい時間を過ごして見てくださいね!

カンガルー島&フィリップ島への旅① ~失敗と成功と~

7月に行ったオーストラリアの旅の道中では、野生のひれあし類に会いに行くツアーも予定していました。
色々ありまして、満足に見れたとまでは言えなかったのですが、そのツアーの詳細をお届けしたいと思います。

カンガルー島~オーストリアアシカとニュージーランドオットセイを求めて~

まずはカンガルー島のツアーを紹介します。
カンガルー島は数年前の大火事で世界的なニュースにもなったので、ご存知のかたもいるかもしれません。
アデレードから港まで車で1時間半移動し、フェリーに乗ると到着です。
残念ながら公共交通機関はありません。
なのでレンタカーで移動するか、ツアーで行くかの2択になると思います。



今回は日帰りツアーを申し込んでいました。
フェリーを運航している現地会社のSealinksから直接申し込んだ方が安かったのですが、Veltraというサイトでは日本語で申し込めるので、そちらで予約をしました。

申込後には予約証明書が届く。現地で見せることはないが、念のため持ち歩いた方がいい。


1人約35,000円で、ホテルから港までの往復バス、フェリー、島の中でのバスツアー、昼食がセットになっているものです。
カンガルー島の観光スポットを巡って、その途中でアシカやオットセイが集まる場所に寄る行程になっていました。

いよいよツアーに参加!の予定が…。

アデレードに滞在して数日、ついに明日がツアーだというときに1通のメールが、、、
悪天候で船が出ない可能性が高いこと、それに伴ってツアー自体が無くなる可能性があるという内容でした。
「現地ガイドの会社に電話して」と書いてありましたが、国際電話はできないスマホしか持っていなかったので、とりあえず当日まで様子を見ることに。

そして当日の朝、フェリー会社のHPを見ると欠航のお知らせがでてました。
その後正式にツアー自体の中止のメールも来ました。

現地ツアーのHPには、「悪天候を含めたいかなる場合でも返金はない」と記載されていましたが、あきらめきれず予約サイトの連絡。
こちらはメール(しかも日本語!)で問い合わせできました。

すぐ返事が来て、「現地会社にこちらから連絡して、中止の確認が取れたら全額返金します」とのことでした。
2人で約7万円の出費だったので、本当に助かりました(涙)!

結局カンガルー島には行けませんでしたが、代わりに南オーストラリア博物館に行って、ヒョウアザラシの標本を見ることができました。



行き方はわかったので、またカンガルー島はチャレンジしたいと思います!

メルボルン動物園
~オーストラリアオットセイとニュージーランドオットセイ~

ここで会えたひれあし類

今回はオーストラリア・メルボルンにあるメルボルン動物園の紹介です。
メルボルン動物園は1862年に開園したオーストラリア国内最古の施設です。
市内中心部からとても近く、電車の最寄り駅から徒歩10分ぐらいにあるので、観光地スポットとしてもおすすめです。

メルボルン動物園の外観。歴史ある動物園だが古い感じはしなかった。


最短でオットセイのエリアに行く

メルボルン動物園はメインストリートやその先の広場から枝分かれするように各展示エリアがあります。
オットセイがいるのは広場のすぐ隣にある「WILD SEA」なので、まずはメインストリートを真っすぐ進みます。

ゾウのモニュメントがお出迎え、その後ろの道をまっすぐ進む。

広場に行くと看板があるのでわかりやすいです。

海の生き物エリアへの道。この先にオットセイがいる。



WILD SEAはその名の通り海の生き物を集めたエリアで、前半は海岸を再現したような砂浜が続いていました。

海岸風の通路にはオットセイの像がたくさん。気分が上がってくる!
その通路ではさりげなく海洋プラスチックの解説もしていた。とても素晴らしい展示。



その先には魚の水槽も、

魚たちがいたが、足早にオットセイプールに向かいました。



そしてこの大きな建物がオットセイプールがある施設です!
早速入りましょう!

いざ、出発!


トラブルに見舞われるも、、、

中に入ると早速大きな水槽が!胸が高鳴ります!
日本でもここまで大きなひれあし水槽はないんじゃないでしょうか?

イルカも飼えそうなぐらい水深も奥行きもあるプールだった。

オットセイはオーストラリアオットセイが1頭、ニュージーランドオットセイが2頭いるようです(ここでは「ロングノーズオットセイ」と表記されてました)。

2種3頭のオットセイたち、どこだどこだ、、、!



でも、潜水中のスタッフしかいませんね、いやな予感が、、、(汗)
近くのスタッフに聞いてみたら、なんと、「今日は大水槽の掃除をするから夕方まで展示しない予定」と言われてしまいました、、、。
この時は膝から崩れ落ちて、何もする気がなくなりましたね、帰国したかったです(涙)
とりあえずもうやることが無くなったので、エリアをウロウロします。

漂着したオットセイのレスキューに関する展示。本物のオットセイが見たかったよ、、、。

外に出るスロープを抜けて周りを見ると、そこには小さいプールがあって、、、

予備の飼育エリアかな、っと見ていたら、、、!?

オットセイいる!!!!

あ、あなたは!見れないって言われて諦めていたよ!



ちゃんといる!!!!

予備プールで展示していました。
よかった!本当によかった!

こちらがオーストラリアオットセイ。まるでアシカのようにつるんとした毛並みが特徴です。

オーストラリアオットセイはまるで毛が生えていないような、つるんとした体形。でも顔つきはオットセイ。



こちらはニュージーランドオットセイ(ロングノーズオットセイ)。
体毛が長くて毛皮がふさふさしています。
そして別名の通り鼻がスラっと長いのが特徴でした。

長い鼻、そして長い体毛がニュージーランドオットセイの特徴。

トレーニングを見ることもできました!

ニュージーランドオットセイのトレーニングが始まりました。
ニュージーランドオットセイ。ずっと見ていたら近くまで連れてきてくれました!
十字マークにタッチする練習してました。何かする予定なのかな?
こちらはオーストラリアオットセイ。トレーナーさん、足元は完全防備でした。
噛む個体なのかな?と思いましたが、全くそんなことありませんでした。これは眼のエコー練習。とっても上手でした!
トレーニング途中でプールに吐き出したエサ。イカや小魚をほぼ丸ごとあげていた。


時間をかけて、丁寧に健康チェックをしているのが印象的でした。
他にも定位置でじっと待たせるトレーニングも多くやってました。

グッズが最高すぎる!ただし営業時間に注意!

グッズショップは出入り口付近にある大きなお店と、各エリアに小さなお店があります。
出入り口の大きなショップでは開園中は営業しているようですが、小さなショップはどうやら時間が異なるようです。
最初に訪問した時は閉まっていましたが、昼過ぎにもう一度訪れたときには営業していました。

WILD SEAエリア奥にあるショップ。朝閉まっていた時はとてもショックでした(笑)。



WILD SEAエリアのショップには海の生き物グッズがたくさんありました。
もちろんひれあしグッズもゲットしましたよ!

たくさんありました!

一押しは写真右下のバンダナ、よく見るとアシカが泳ぎ回っているイラストになっています!



実際使ってみると、一目でアシカだとはわからないのですが(笑)
普段着にそっとひれあし類を仕込めるので大切に使っていきたいと思います。

まるで水中でアシカの群れを眺めているような、そんな素敵なデザインでした。



他にも竹でできたブローチがありました。
なんとオーストラリアアシカのデザインがありました。
メルボルン動物園にはオットセイアシカはいませんが思わずゲット。


先日訪問したアデレード動物園では、オーストラリアアシカがプリントされたバックとノートを購入しましたが、こういう身に着けるものも欲しいなーと思っていました。
ネットで検索すると、どうやら(私の推しアザラシの)ヒョウアザラシのブローチもあるようなので、今度買ってみようと思います。

もう一度大水槽に戻ると、、、

なんやかんやオットセイたちに会って、グッズもゲットできて機嫌が良くなったので、もう一度大水槽まで戻ります。
昼過ぎに行って見たら、アレ?

オーストラリアオットセイ。大水槽に行ったら泳いできてくれた。



戻ってきてる!!!!

予定が変わったのか、全頭が大水槽で泳いでいました。
あぁ、やっぱり想像してた通り、いや想像以上の美しさ、、、

きれいになった大水槽を飛ぶように泳ぎ回る。
エサ入りのおもちゃに集まるオットセイたち。



オーストラリアオットセイは好奇心旺盛なのか、ずっと子供たちと遊んでいました。

オーストラリアオットセイ。子どもたちの前で遊んでいた。



水上エリアに移動すると、ちょうど解説を始めるそうです!
なんという奇跡!

水上部分は岩場+波が出る使用になっていた!こんな水槽見たことない。

解説中は一頭だけ給餌しながら生態紹介をする、というものでした。
この時はニュージーランドオットセイの紹介。

その岩場を登っては降りていく。オットセイらしい動きでいきなり驚いた。

解説中は大水槽にある岩場を縦横無尽にオットセイが移動していました。
最初のトレーニングはこの時のためだったんですね。

ニュージーランドオットセイ。水にぬれた毛皮が美しい。
遠く離れたトレーナーからのサインもしっかり見ていた。

解説が終わるとまた3頭で泳ぎ始めます。
なんとこの水槽には造波装置(しかも強力)が付いているようで、かなりの勢いで水面がうごめいていました。
本当に野生のオットセイに出会ったような、そんな気持ちになりました。

他の展示も見てみます

かなりのハプニングがありましたが、オットセイたちを堪能することができたので、他のエリアも周ります。

他のエリアでは超巨大なゾウの展示が目を引きました。
現地、タイの様子を再現しているようですが、リアルすぎて写真をほとんど取り忘れてしまいました。

ゾウのエリアは全体が現地タイの村を再現していた。すごい作り込みで撮影をすっかり忘れていた。



またここではカモノハシが見れます。
カモノハシはオーストラリアの生き物の中でも超貴重な種類で、飼育展示施設自体あまり多くありません。
展示していても、真っ暗な部屋で飼育(夜行性だから)しているのでその姿を見ることはほとんどできません。
ですがここでは明るい照明で展示しているので、カモノハシをゆっくり見ることができました。

ゆっくり見れるが、カメラマン泣かせの超高速移動をしていました。



他にも面白そうな展示エリアは多かったです。

タスマニアンデビル。あたたかな日差しの中でくつろいでいた。
オーストラリア固有種であるエリマキトカゲも展示されていた。
これは環境にやさしい商品かをバーコードをスキャンして見れる展示。私たちが普通に使っている製品も多く並んでいて驚いた。

いかがだったでしょうか!
ぜひ皆さんもメルボルン動物園に行って見てくださいねー!

南オーストラリア博物館
~ヒョウアザラシと遭遇⁉~

今回はオーストラリア・アデレードにある、「South Australian Museum(南オーストラリア博物館)」の紹介です。
本当は野生のオーストラリアアシカを見るために、カンガルー島というところに行く予定でしたが、悪天候でツアーが中止になってしまいました。
(カンガルー島ツアーの詳細は後日紹介します、悔しいのでいつか必ずリベンジします!)
そこで急遽予定を変更して市内の南オーストラリア博物館に行きました。

南オーストラリア博物館の外観。開館前から行列が⁉と思ったら、みんな企画展示のレゴ展町だった。



ほぼノーチェックで行ってしまったのですが、ひれあし類の貴重な標本をたくさん見ることができて、驚きました。
想像の何百倍も興奮する展示だったので、今回紹介させていただきます。

南オーストラリア博物館はアデレード市街地の北部にあり、主要な観光エリアからは歩いていくことができます。
オーストラリア原住民アボリジニに関連した展示は国内最大級で、彼らの歴史や文化に触れることができます。
他にも南オーストラリアの生き物に関する展示も多く、オーストラリアの自然や文化を知ることができる施設です。

オーストラリアで見られるひれあし類の標本がたくさん!

館内は「アボリジニの文化」や「南オーストラリアの生物多様性」といったテーマごとに展示が分かれていました。
まずは「南オーストラリアの生物多様性」エリアへ。
南オーストラリアで見られる生き物の標本が数多く展示されていました。

実際の海岸を表現したような展示で、海の生き物のはく製が展示されていた。



オーストラリアアシカはオス、メス、幼獣のはく製が展示されてました。

本当に海岸で出会ったかのような雰囲気が出ていた。
このラブラドルレトリバーのような顔立ちがオーストラリアアシカの特徴。これはメス。



オーストラリアに暮らす生き物の骨格標本も多く展示されていました。
もちろんオーストラリアアシカの骨もありましたよ!

このまま自宅に飾りたくなるような、美しく並べられた骨格標本。
オーストラリアアシカの全身骨格。目~歯までの長さが他のアシカより長い。



アデレード動物園で生きたオーストラリアアシカを見ることができましたが、その時もヒレが小さかったのが印象的でした。
こうやって骨でみてもヒレは小さいですね。

オーストラリアアシカの前肢。他のアシカだと指の骨がもっと長い。

他にもミナミゾウアザラシの頭骨やニュージーランドオットセイのはく製も展示されていました。

ミナミゾウアザラシはオス、メス両方の頭骨が展示されていた!

どれも現在日本では見られない種なので、こうして近くで見れると勉強になりますね。

超貴重!ヒョウアザラシのはく製が目の前に!

続いては南極関連の展示エリアです。
最初見たときは「なんでオーストラリア博物館で南極?」と思ったのですが、どうやらオーストラリア出身の歴史的に有名な探検家たちが、過去に南極の調査を行ったそうです。

南極といえば、亜南極で暮らすミナミゾウアザラシから南極海で暮らすウェッデルアザラシなどさまざまなひれあし類が見られる場所です。
実際に探検家が持ち帰った毛皮や体の一部も展示されていました。

捕獲したアザラシの標本が展示されていた。

へーっと、感心しながらあるいていると、、、
突然のヒョウアザラシ!

大きく口を開けたヒョウアザラシ!かっこいい!

しかも2体!

もう一頭は雪の上で休んでいる様子を再現していた。よく見ると可愛らしい顔立ち。

ヒョウアザラシはその名の通り、ヒョウ(豹)のような出で立ちをしたアザラシです。
ペンギンを捕食することでも有名な、全然アザラシらしくないアザラシです。
水中での機動力を高めるために前肢が大きく発達し、アシカのようになっています。

ヒョウアザラシの前肢、ここだけ見るとアシカにしか見えない。


実は、私の一番好きなアザラシはヒョウアザラシなのです。
この唯一無二のルックス!なんでアザラシなのにアシカ化しているのか、どんな進化の歴史を辿ったのか、、、ロマンに満ちた生き物です。
日本ではもちろん生きた姿は見れませんし、国内で収蔵されている標本もほとんどありません。
(時々国立科学博物館などではく製が展示されるぐらい)

こんなにきれいな状態のはく製を間近に見れるなんて!
見つけたときは、衝撃的過ぎて、一度展示エリアを出てしまいました(汗)
改めて見ると本当に美しい姿をしていて、感動で涙が出ました。

感動のあまり、ヒョウアザラシ並みに口を開けて浮かれるももこんちょ本人。本当に素晴らしい出会いだった、、、

しかも、頭骨まで展示されてました。

立派な頭骨!牙もすごい!オーストラリアアシカの頭骨とは全く違う形をしている。
恐らく年齢査定を下のだろう、犬歯の一部が切られていた。
こちらからのアングルもインパクトがある。ペンギンを咥え込む力強さを感じる。



どうやら最近は南オーストラリアやニュージーランドで目撃例が増えているそうなので、いつか野生のヒョウアザラシを見に行きたいと思っています。

ヒョウアザラシ柄?な靴下をゲット!

感動的な出会いがあまりにも刺激的過ぎたので、ここらで一度休憩します。
オーストラリアはコーヒーが美味しいので、館内のカフェに入りました。

日本よりコーヒーの種類が多くて、注文は大変。しかし一度は飲んでみてほしい美味しさ。

隣がグッズショップだったので、入って見ると、、、

店内はそんなに大きくはなかったので、そこまで期待はしていなかった。



ま、まさかのヒョウアザラシ柄の靴下が!!!!
人生で初めて見ました。
このアシカのようなヒレ、大きな頭、グレーと白のツートンカラー。
完全にヒョウアザラシですよね。

全体にアザラシのイラストが入っている。これはもう勝負靴下で確定。



履く用と見る用と飾る用で3足も買ったのですが、、、
帰国してからよく見ると、、、

んんん?足裏の部分に何か書いてある、、、?

「australian sea lion(オーストラリアアシカ)」って書いてある(汗)
製作会社のHPを見るとしっかりオーストラリアアシカと表記されてました。
いやいや、耳ないし、体に斑点模様あるし、背中灰色だし、どう見てもヒョウアザラシでしょ!


一足2000円近くしたのよー!
ですがまあ、売り上げの一部はオーストラリアの野生動物を保護する団体へ寄付されるそうなので、買って損はないですね。
私はこれからもヒョウアザラシ靴下だと思って使いたいと思います。

他の展示も充実、半日は過ごせる素晴らしい展示

休憩も済んだので、他のエリアも見ていきます。
最初に紹介したように、メインはアボリジニ文化の展示です。
彼らが日常的に使っていた道具が展示されていました。

狩猟の道具などが展示されており、近くにはその使い方も書かれていた。



自然のものを巧みに使って暮らしていたこと、文字を持たないので絵や言葉で歴史が伝承されたことなどが紹介されていました。
以前北海道のアイヌ民族博物館に行った時も思ったのですが、その土地の先輩方は、本当に地球に寄り添った慎ましい生活をしているんだと感じました。

疑問に思ったのは、アボリジニの人たちはひれあし類を利用してなかったのかな?ということ。
アボリジニアートには亀やイルカは出てきましたが、ひれあし類は見かけませんでした。
現地の人とひれあし類の関わりについても、今後調べたいと思いました。

文字を持たないアボリジニの人たちは、絵で暮らしぶりを伝えていた。
鯨類の骨格標本と、当時使用された脂を煮だす窯。

他にもいろんな展示があって、足早に回っても半日はいられるのではないかと思います。
アデレード市は観光地としても有名な場所ですが、ひれあし類を知ることができるとても素晴らしい場所でもあります。
南オーストラリア博物館はアクセス良し、入館料無料ととても利用しやすい場所なので、ぜひアデレードに行ったときには立ち寄ってくださいね!


アデレード動物園
~憧れのオーストラリアアシカに会う~

ここで会えたひれあし類



今回は7月上旬に訪問した、オーストラリア・アデレード動物園の紹介です!
オーストラリアには日本では見れない貴重なひれあし類が暮らしています。
7月に10日間ほど南オーストラリアのアデレードやメルボルンに行って、動物園や博物館、現地の様子を取材したので、順番に紹介していきます。
(ちなみに7月のオーストラリアが真冬なのを出発直前まで忘れていたのはナイショです。)

オーストラリアは景色が最高!食べ物もおいしくておすすめの国です。



アデレード動物園はアデレード市の中心部の北部にある動物園で、オーストラリア国内では2番目に歴史のある施設です(1883年開園)。
オーストラリアのもととなったゴンドワナ大陸に関連した地域(オーストラリア、南アメリカ、インド、アフリカ、東南アジア)に生息する生物を中心とした展示をしています。

アデレード動物園の入り口。入園料は大人42.5ドル(約4000円)。



最短距離でオーストラリアアシカのもとへ!

アシカがいる場所は一番奥のエリアになります。
アデレード動物園はそんなに大きくない施設(敷地面積は上野動物園の半分ほど)ですが、迷わないように急いで行きます。

入園したらメインストリートを真っすぐ進んで、、、
最初にいきなりオーストラリアでは有名なフェアリーペンギンの素晴らしい展示が見えますが、今は立ち止まらず行きます。

メインストリート両脇にも展示がある。わき目を振ることなく進みます!



軽食コーナーやディンゴがいる広場を右折します。
人懐っこい(?)ディンゴが柵近くまで寄ってきてアピールしてきますが、ここで立ち止まるわけにはいかないです。

ディンゴがご近所の犬のように走ってくるが、この誘惑に負けてはいけない。



さらにメインストリートをすすむと、ヒクイドリがいたり、パンダへの道がありますが、アシカに会いたい真っすぐな思いのままに真っすぐ進みます。

日本ではほとんど見れないヒクイドリ!でも今は後回し。

その先の階段を降りるとオーストラリアアシカのエリアに到着です!

自然を再現した展示

最初に見えたのは大きな解説パネル。
オーストラリアアシカの基礎的な生態について紹介されていました。

大きな看板なので見落とすことはない。



そして、、、いた!オーストラリアアシカ!

念願のオーストラリアアシカ!こちらはメス。丸いお尻が可愛い…!



ここではオスとメスが1頭ずつ飼育展示されていました。
メスはすらっとした頭に丸い胴体、そして短いヒレが特徴的でした。
そしてオスは意外と頭が大きかったです。

こちらはオス。後頭部が張り出しているのが特徴。



プールは左右に伸びるひょうたん型になっていて、アシカ達は互いに距離を取って休んでいました。
お互いに遊ぶような関係ではないようですね。

展示エリア外観。ほぼ全面ガラスですっきりしている。
陸場には海岸を再現するように石が埋め込まれていた。

基本的に水中にいることが多かったです。

オスのオーストラリアアシカ。水中にいることが多いので見つけるのが難しかった。
こちらも同じオスのオーストラリアアシカ。なぜか舌を出して泳いでいた。
メスは若干白内障になっていたが、住み慣れたプールをゆったり泳いでいた。



解説も見ることができました!
自動音声で解説が流れている間に、給餌をするタイプでした。

解説中は頻繁に上陸する。こちらはメスのオーストラリアアシカ。
目薬をしていました。
解説中はいくつか種目もしていた。

解説後はスタッフが観覧側に出てきて自由に質問ができました。

オーストラリアアシカの様子はYoutubeでも紹介しています!


可愛すぎるオーストラリアアシカグッズをゲット!

他の展示を見る前に、入口横にあるショップを見に行きます。
アシカのグッズはキーホルダー、ノート、ナップサックの3つがありました。

アシカの可愛い顔がプリントされたノートとカバン。木製キーホルダーにはアシカの絵が掘られている。



個人的にはノートとナップサックが最高!
オーストラリアは自国の生き物を大切にしていることもあり、固有種の生き物をデザインしたグッズがたくさんありました。
デザインには「Sea lion」とだけありますが、色合い的には完全にオーストラリアアシカです。

ノートは取材したときのメモとして、ナップサックは宿泊先でお風呂道具を入れるのに使っています。
これからの旅先のお供に大活躍すること間違いなし!

こちらのグッズは動物園オリジナルではなく、「Gilli」という会社が製作しているようです。
公式HP  から購入できるようなので、興味がある方はぜひチェックしてみてくださいね!

他の展示も見に行きます

グッズもゲットしたので、今度はアシカ以外の展示を見に行きます。

まるで野生の様子を見ているような、きれいな植生の中のペンギンを見ることができた。



動物園で一番推しているのはなんと「パンダ」でした(笑)
違う大陸から生き物を入れるのは労力的にも法律的にも難しいみたいなので、その分力をいれて推しているのだと思います。

パンダ館は最も大きな建物で豪勢な作りになっていた。
が、肝心のパンダは映り込みが凄くて何も見えなかった、、、。



もちろんオーストラリア固有の生き物も多く展示されていました。

可愛らしいワラビーがたくさん展示されていた。写真映えする展示だった。
ウォンバットは予想より子豚のような姿だった。ずっと穴掘り行動をしていた。
コアラは地域によって大きさが違うようで、南オーストラリアの個体はかなり大柄だった。



いかがだったでしょうか?
アデレード動物園は市街地からのアクセスもよく、またアデレード自体が観光地でもあるので日本から行くのにとてもおすすめの場所です!
超貴重なオーストラリアアシカに会いに、ぜひ行って見てくださいね!

室蘭水族館
~水中のアザラシに魅せられて~

ここで会えたひれあし類



だいぶ前のことになりますが、4月下旬に北海道・室蘭民報みんなの水族館(室蘭水族館)に行ってきました。
北海道は野生のひれあし類が暮らす聖地でもありますが、飼育下でもいろんな場所でひれあし類に会うことができます。
そのなかでも室蘭水族館は、屋外エリアにあるアザラシプールがキラキラしてて本当に美しかったです!
それでは早速紹介していきましょう!

外壁に描かれているのはアブラボウズという魚。



最短でアザラシプールへ

室蘭水族館は建物以外にも屋外のエリアがあります。
屋外エリアのほとんどは昔ながらの遊園地になっています。
入館してすぐ左に曲がって、真っすぐ進むとアザラシプールです。
お子様向けのアトラクションの中を抜けるのはやや勇気がいりますが、恐れず進んでいきましょう!

雪国では水族館に遊園地が併設されていることがある。室蘭水族館もそのひとつ。
アザラシプールに到着!早速アザラシの姿が見える。



ここではゼニガタアザラシとゴマフアザラシが飼育展示されていました。

同じプールでゴマフアザラシとゼニガタアザラシが見れるのは珍しい。



種ごとに分かれているのではなく、「男の子プール」と「女の子プール」に分かれていました。

男の子プールは中年とワカモノが暮らしていた。
女の子プールはかなり高齢の個体が多く暮らしていた。



ゼニガタアザラシとゴマフアザラシは近縁種なので、同居させると交雑することがあります。
過剰な繁殖や交雑を防ぐために雌雄で分けているのでしょうね。

もっちもちになったゴマフアザラシ。陸上で休んでいた。
ゼニガタアザラシ。体にある銭形模様が名前の由来。


右側のプールには、水中観覧ができるスペースもあるので行って見ます。

階段で下に降りることができる。見落としがちなので要注意!



見て、きっらきら!
屋外プールだからなせる、自然光の中のアザラシ、本当に美しい、、、。

日差しが差し込んで水中がきらめいていた。その中をアザラシがゆったり泳ぐ。



ただ、水族館の海水は、すぐ外の海から運んでいるらしく、天気によっては濁ることもあるようです。

給餌の時は、このガラスの目の前にアザラシがやってきます。

給餌中は積極的に近づいてきます。



こうしてみるとアザラシってすごく大きい、、、!

ド迫力!表情までよく見えます。



高齢個体だと、体毛の色が抜けてしまうので、ゴマフかゼニガタか見分けがつきにくいですね。
各個体のプロフィールも掲示されていたので、見比べてみると面白いです。

高齢のゴマフアザラシ。加齢とともに体毛の色が抜けて、模様もほとんど見えなくなる。


トドプールに移動します

トドはアザラシプールから少し離れたところにいます。
お子さん用のトロッコのレーンを超えた先にプールがあります。
一見トドなんていないじゃないか!というような雰囲気がありますが、この橋を越えていきましょう。

渡るのがちょっぴり恥ずかしい、ひれあし愛を試す橋だと思って勢いよく超えていく。



いました!メスのトドです!
比較的若い個体ですね。

広めのプールでのんびり泳いでいました。
5才のトドのようです、ようやくオトナになった若い個体ですね。



トドプールは本当に渋くて、全面細かい柵で囲まれていたり、トレーナーが指示を出すためのお立ち台があったりします。

プールの外側から指示を出せるように、台が設置されている。
近くまで様子を見に来ることもあった。



トドショーは平日&土1回(14:00~)と日祝2回(11:30~・14:00~)行われているそうです。
滞在時間の都合で、ショーを見ることはできなかったのですが、通常のトレーニングを見ることができました!

トドらしいつるんとした毛並みが印象的でした。


水族館棟にも入りましょう

ひれあし類が外にいるので、ここまででも満足できますが、せっかくなので水族館棟内へ、、、

1階は地元の海で取れた生き物を展示していました。

室蘭水族館のシンボル的存在のアブラボウズ。
超レアなオオメンダコ。ずっと横向きでした。



魚の解説、よく見るとほぼ全部飼育員の食レポになってる、、、!

解説文のほとんどが食べたときの感想で、おいしさまで書いてある親切なパネルだった。



絶対食べないでしょ、というような生き物にもコメントが入っていて、スタッフの情熱というか変態っぷりがあふれ出ていました。
ついつい引き込まれて、全部読んでしまいます。
2階は熱帯魚の水槽や、捕鯨に関するパネルがありました。

セルフィンプレコ。10年以上生きる大型のナマズの一種。
カマイルカの骨格標本。他にも室蘭周辺で見られる鯨類や、捕鯨に関する資料があった。



屋外エリアの一番奥には、軽食販売コーナーがありました。
ここの「つぶおでん」がほんっっっとうに美味しかったです!
つぶ貝という貝にショウガ味噌を付けたものなんですが、味噌の甘みと貝のうま味のコラボが癖になります!

ツブガイのおでん。コリコリで、あまあまで、ちょっぴりしょっぱくて、うまぁい。



いかがだったでしょうか?
ちょっとアクセスは悪いですが、中身も情熱もたっぷり詰まった室蘭水族館に、みなさんも遊びに行って見てくださいね!

動画も見てね!


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