ここで会えたひれあし類



今回は石川県能美市にあるいしかわ動物園を紹介します。
金沢駅から車で1時間近くかかりますが、ここはわざわざ足を運ぶ価値あり、石川県の観光施設の1つだといえる素晴らしい施設でした。
それでは紹介していきましょう!

大きな入口を通って入園。


いきなり目の前にひれあし類の展示が、、、

動物園に入ってすぐに大きな水槽が!

門を通った目の前に見えるエリアがひれあし類のエリア!
こちらはエリアを後ろから撮影。巨大なプールと陸場が広がる。


近付くと足元より深くまで続く水の中をカリフォルニアアシカとゴマフアザラシが泳いでいました。

青い水中をアシカが泳いでいた。
ゴマフアザラシは陸場で休んでいた。



水族館でもこの水量の水槽はあまり見ません。
しかも、よーく見ると水中の青い雰囲気を出すためにあえて擬岩を青く塗っていました(水族館だとよく見られる方法です)。

水面のすぐ下が青くなっている。これが水中感をぐっと引き出していた。



擬岩を後から色を塗るのはそうできることではないので、このプールを作る時に狙って作られたということだと思います。
草食獣のエリアに植物を植えるように、水生生物の雰囲気づくりに色は欠かせません。
でも潤沢な水を確保するのが難しい(水族館と違って設備がないことがある)動物園だとこういった取り組みを見る機会はなかなか見れないので、とても驚きました。


水槽付近のパネルを見るとアザラシもアシカも複数頭様子でしたが、訪問時はそれぞれ1頭ずつしか姿が見えませんでした。

アシカはオスもいるようなので、次回は他の子にも会ってみたい。


絶対複数頭で展示したら映えますが、おそらく個体の相性や繁殖期とかの動物の都合を見ながら展示個体を決めていると思います。
ぜひまた足を運んで見てみたいと思います。

隣の建物にはバイカルアザラシが!しかも近い!

隣の建物にはなんとバイカルアザラシがいるそうです!

国内唯一の動物園にあるバイカルアザラシエリアに入る。



中に入るとまず入口にアシカやアザラシの等身大パネルがお出迎え。
体長もさることながら、種ごとの体型の違い(バイカルはゴマフアザラシよりまん丸体型)まで再現されていて、担当者のこだわりを感じますね。

入口のパネルが可愛らしい。
反対側の壁にはアシカも。



奥に進むと横長の水槽で3頭のバイカルアザラシが泳いでいます。
とても明るい水槽で、しかもこんなに近くでアザラシたちを観察することができます。

人の目線にあった高さに水面があって、とても見やすい水槽だった。
目の前を悠々と泳ぐバイカルアザラシ。



実はバイカルアザラシは国内でも展示施設が少なく、出会える場所が限られています。
それぞれの施設で展示にこだわりを感じることができるのですが、ここはアザラシをシンプルにきれいに見ることができます。
擬岩はありますがオーバーハングしてる場所も少ないので、アザラシに影がかかることもありません。
照明も自然光に近い色なので、本来の体色を見ることができます。
年齢も若い個体が多く、目がきれいな子が多かったです(バイカルアザラシは目の疾患が多く、白く濁っていることがあります)。



これは給餌を見たい、、、と午前中ギリギリまで粘りましたが残念ながら見ることはできず、、、。
次回は滞在時間を増やして挑戦したいと思います。
とはいえ、動物園に入ってすぐにこれだけ楽しめる施設は初めてです、個人的にはこのまま帰っても文句なしの場所でした。

もちろん他のエリアも見ていきます!

分かりやすい順路を辿って園内を周っていきます。
順路の途中にはスタッフさんによるアートが飾られていて、飽きさせない工夫が見られました。

プロの画家が描いたようなきれいなアートが並んでいた。


動物園の順路というと、個人的にはエリア同士の距離が長くて移動が大変なイメージでした。
ですが、いしかわ動物園は分かりやすい道順でエリア同士の距離も近かったため、道中に心が折れてしまうことは無くほぼ全部のエリアを見ることができました。
それぞれのエリアも天井が高く見やすい作りになっていました。

サルのエリアはほとんど天井が感じない高さになっており、上の方までサルが移動していた。


またどのエリアも雰囲気づくりに工夫を感じられる、良い展示場でした。
例えばトラのエリアに笹が生えていたり、プレーリードッグのエリアに厚く土を敷くなど自然物を多く取り入れ、その中から生き物が出てくる様子をたびたび見ることができました。

笹やぶの中からトラが現れた!まるで野生のトラが現れたような驚きがあった。
追いかけっこをしていたプレーリードッグ。地べたの伏せて相手の様子を見ていた。

流木の上で休むイシガメ。野生で見るときと違い、同じ目線で観察できる。
ライチョウエリアはさすがに雪を降らせることは難しいので、地面を白い擬岩で再現。


そのように生き物を飼育する上で周囲の物を100%自然物にすることはできませんが、その中でできることを取り組んで、どこに生き物がいるかワクワクさせてくれるような雰囲気づくりができていました。

いかがだったでしょうか?
ひれあし類だけでも大満足なのに、他の展示でも見ごたえがあるいしかわ動物園にぜひ皆さんも足を運んでいただきたいです!