今回紹介するのは、アメリカ・サンフランシスコ市内にある「California Academy of Sciences」(カリフォルニア科学アカデミー)です。


前回の投稿では、サンフランシスコ市内に暮らす野生のカリフォルニアアシカを紹介しました。

実はサンフランシスコにはアシカやアザラシについて学べる施設があります。
それでは紹介していきましょう!

カリフォルニア科学アカデミーとは?

今回紹介する「カリフォルニア科学アカデミー」はサンフランシスコ西部にある、ゴールゲートパーク内にある世界最大の自然科学系博物館です。

建物の入り口。入館料は大人が約5000円とやや高めだが、展示内容はとても充実している。

開館したのは何と1853年で、150年以上も歴史があります!
2009年にリニューアルをして現在の建物になり、巨大な建物内には博物館、熱帯植物園、プラネタリウム、水族館があります。

建物は大きな公園内にある。地元住民の憩いの場になっている。

標本が充実した施設

生きたひれあし類はいませんが、標本の数や質は世界トップクラスです。
博物館の「Giants of Land and Sea」エリアには海棲哺乳類の全身骨格標本が展示されています。

カリフォルニア周辺に生息している海棲哺乳類を展示していた。

ここではキタゾウアザラシ、ゼニガタアザラシ、カリフォルニアアシカ、トドの4種のひれあし類と、カマイルカ、ハンドウイルカを見ることができます。

解説パネルは基本英語になってしまいますが、標本を観察するだけでも十二分に楽しむことができます。

ヒレの骨も近くで見るとこんなに細かい骨が集まっているのが分かる。
解説パネルには写真やイラストもあるので、読めなくても何となくわかる。
それぞれの種の詳細についても紹介されていた。

キタゾウアザラシの全身骨格は日本国内では見ることができないので、ぜひ見てみてほしいです、、、!

キタゾウアザラシは特にインパクトがある。一つ一つの骨の大きさもけた違いだった。

天井近くの壁には400を超えるカリフォルニアアシカの頭骨が飾られています。

約27mにわたって骨が並んでいる。これでも博物館が所蔵する標本の1/6ほどらしい。

実は標本の中にはカリフォルニアアシカ以外にもセイウチやイノシシなど違う種類の骨が混じっているようです。
その下にあるモニターでは標本の詳細な情報を見ることができるので、じっくりと観察してみくださいね。

遠くて見にくい標本も、モニターで詳しく観察することができる。

標本を触って学べるエリアには「アザラシの調理法」という本が展示されていました。

標本や資料が集められているエリア、一部の標本は実際に触ることができる。
アザラシの解体方法や調理方が書かれた本も展示されていた。

標本以外のエリアも見てみよう

カリフォルニア科学アカデミーの展示エリアの面積は112,000m2と国立科学博物館の上野本館(33,180m2)の3倍以上あります!
軽く見るだけでも2~3時間はかかるほど見ごたえがありますよ。

熱帯植物園のドームでは熱帯雨林の植物を見ることができます。
他にもドーム内では放し飼い蝶と鳥や、爬虫類や虫を見ることができます。

建物の中にさらに植物園がある。
ドーム内の植物の蜜を吸う蝶。本当に熱帯雨林に入ったような感覚になった。

ドームの最上部にあるエレベーターに乗ると水族館へ移動します。

水族館の最初のエリアは、熱帯雨林のドームの真下になる。
熱帯雨林を水中から見ることができる。

メインエリアではカリフォルニアに生息する生き物を展示しています。
ここが地下であることを忘れるほどの大水槽もありました。

水族館では900種以上の生き物を見ることができる。


生きたひれあし類はいませんが、カリフォルニアアシカの頭骨と生態を解説したパネルが展示されていました。

地元の自然を語る上ではアシカは欠かせない。

カリフォルニア科学アカデミーの水族館は世界的にも歴史が長く、地元の生物相の研究の拠点としても活躍してきた施設です。
展示の美しさもさることながら、生き物について学べる素晴らしい施設です。

環境を再現した水槽が印象的だった。
カリフォルニアの海を再現した水槽では、育成が難しいサンゴがたくさん展示されていた。

サンフランシスコには観光スポットもたくさんありますが、ぜひカリフォルニア科学アカデミーにも行ってみてくださいね!