今回紹介する書籍は、当サイトでひれあし類の生態を紹介する際よく参考にさせていただいてる本『世界で一番美しいアシカ・アザラシ図鑑』です。

この本の魅力

 写真が息を呑むほど美しい
 全てのひれあし類が載っており、地域ごとに詳しく紹介
 ひれあし類の現状に関する最新の知見が盛りだくさん!

写真が息を呑むほど美しい

本のタイトルにもあるように、とにかく写真が美しいんです。この本の編著は日本人の水口博也(みなくち ひろや)さんです。
水口さんは40年にわたり世界の第一線の生物写真家として活動されています。

1年の半分は海外で取材をされているそうで、ひれあし類以外にも鯨類やペンギンなどさまざまな野生生物を撮影されています。近年は環境問題にも関連して北極や南極での取材も行っているそうです。生き物業界ではまさに生きるレジェンドと言えます。

この図鑑も水口さんが実際に現地で撮影したひれあしの写真がたくさん掲載されているんです。

海と陸の世界を巧みに生きるひれあし類の美しさがその1枚1枚で表現されています。水中の写真もたくさんあり、中には北極や南極などの極寒の海で撮影されたものも、、、並大抵の人には立ち入ることすらできないですよね。

アザラシといえば「かわいい」イメージがありますが、彼らは間違いなく野生動物で、命を懸けた暮らしをしています。そんなひれあし類の逞しさや美しさが伝わってくる写真ばかりです。

そんな水口さんの魂が込められた写真を見るだけでひれあし類が好きになること間違いなしです!
水口さんの最近の書籍は、「Earth Scene水口博也のサイト」  からご覧いただけます。

全てのひれあし類が載っており、地域ごとに詳しく紹介

魚や虫、鳥などの生き物の図鑑では、実際は全ての種類が記載されていないことが多いです。種類が多すぎたり、資料が足りなかったりと理由は様々です。

ですがこの本では世界中に暮らすひれあし類が全て掲載されています。しかもそれらが「北極海」、「東部太平洋」など各海域ごとに紹介されています。各章を見るだけでも、どこにどんなひれあし類がいるのかが分かるようになっています。

違う海域で見れる場合は同じ種でも各章で再度紹介されています。海域によっては同じ種類でも生態や外見が少しずつ違うので、その詳細を美しい写真で知ることができます。

ひれあし類の現状に関する最新の知見が盛りだくさん!

この本ではそれぞれのひれあし類の生態以外にも、進化や汚染物質など各分野の専門家による解説がコラムとして載っています。

例えばひれあし類の祖先はどこで生まれていつ世界中に広がっていったのか?アザラシやアシカの祖先は同じなのか?といった疑問について詳しく紹介されています。引用文献も載っているので、もっと興味がある方は本からさらに論文へ辿っていくのも面白いかと思います!

図書出版 創元社の公式TwitterとYoutubeでも本の内容を詳しく紹介しています!



アシカやアザラシについて詳しくなりたい、最初に買う本はどれかわからない、、、という方にはぜひ『世界で一番美しいアシカ・アザラシ図鑑』をお勧めします!