哺乳類なのに海で暮らすアシカやアザラシはどこで寝てるのでしょうか?
陸?海?そもそも水中で息できるの?
普段見れないひれあし類の睡眠方法について紹介します!

結論、、、どっちでも寝れる!

ひれあし類は陸上でも水中でもどちらでも寝ることができます。
水族館や動物園だと次のゴハンまで時間が空くので、休んでいることが多くなります。

アシカ達は休むとき集まることが多い。


実はアシカやアザラシの睡眠のメカニズムには違いがあります!

アシカはイルカと同じ半休睡眠をする

まずはアシカは脳みそを左右交互に眠らせる「半休睡眠」をとることができます。
これは一生を海中で暮らすイルカやクジラもしている睡眠方法で、水族館のイルカたちでもたびたび観察できます。
アシカたちが半休睡眠する時は水面で片手をあげて(中には後ろ足も重ねて輪っかポーズする種類もいます)休みます。

前ヒレだけ水面から出して休んでいるキタオットセイ。



この睡眠方法では全身が熟睡しないので、寝ながら泳いだり息継ぎができます。
人間にはできない睡眠方法なので、どんな感じなのでしょうね?

また陸上で両目を閉じて休んでいる様子も見られていて、その時は右脳も左脳もしっかり休ませていると考えられています。

陸上で寝ているキタオットセイ。あくびもする。



アザラシは無呼吸症候群、、、!?

アザラシはもっとすごい睡眠方法を取っています。
彼らはアシカのような半休睡眠はとりません、つまり人と同じようにレム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い睡眠)を行います。
それを水中でも陸上でもするのですが、水中では10分以上息を止めて睡眠することができます。
しばらく息を止めて寝たあとに、ふっと起きて素早く水面へ移動して呼吸をします。

岩場とガラスを器用に使って水中で寝ているゴマフアザラシ。



人だと睡眠中10秒以上息が止まると睡眠時無呼吸症候群の可能性があるそうですが、10分以上息を止めているアザラシはもっとすごい状態です。
それでも体に異常がないのは、人と違って体内に酸素を大量に蓄えれるつくりになっているからです。

陸上でも眠ることがあります。

陸上で寝ているゴマフアザラシ、鼻水が垂れている。



特に換毛期は体力温存のため、体が濡れない陸上で休んでいます。
この時期はアザラシの写真をたくさん撮れるチャンスですね!

ちなみにセイウチの睡眠についてはまだ研究がほとんど進んでいないそうです。
ぜひ水族館に行ったときにひれあし類が休んでいるときは、チャンスと思って観察して見てくださいね!