国内の水族館で見れるアザラシの中でもダントツで間違られるのがこの2種類だと思います。
どちらも名前の由来になった模様が体中にありますが、同じような形、、、。
私も昔は紛らわしいなと思っておりました。
今回はその違いや見分け方を紹介します!

模様はほぼ同じ、でも見分けられる

そもそもアザラシはほぼ全身が短い毛で覆われていて、種類ごとに特徴的な模様があります。
ゼニガタアザラシは真っ黒な体に白い輪っかの模様があります。
この模様が昔のお金(銭)に似ていたのがその名前の由来になっています。
お腹側までしっかりと輪っかの模様が見えてコントラストもはっきりしています。

全体的に古銭の模様があるのが名前の由来のゼニガタアザラシ。



それに対してワモンアザラシは背中は濃い灰色、お腹側は薄い灰色をしていて、輪っかの模様があります。
輪紋(わもん)型の模様ということで、ワモンアザラシです。

よーく見るとワモンアザラシは背中以外には輪っか模様がなくて、他の場所はブチ模様になっています。
輪っかも輪郭がはっきり出ているわけではなく、少しにじんでいるようにも見えます。

背中側に薄らと輪っか模様が見えるワモンアザラシ。お腹側はブチ模様になっている。



とはいえどちらの種類も個体差(模様は指紋のように1頭ずつ違ってます)があるので、よく見て判断する必要があります。

大きさも違う

ゼニガタアザラシは160cm以上になり、140kgぐらいまで大きくなります。
そして面長で首もしっかり見えます。

ほぼ人と同じサイズになるゼニガタアザラシ。そして目から鼻の距離が長くて馬のようなっ顔だち。



それに対してワモンアザラシはアザラシの中でも最小の種類になります。
体長は150cm、体重は60kgほどにしかなりません(だいたい人間のオトナサイズ)。

そして頭が丸くて首が短く、ギュっとしているような印象です。

全体的に手も短くて顔も小さい。まるでぬいぐるみみたいな体型。



ワモンアザラシのオスだけの特徴

そして一見とても可愛らしいワモンアザラシですが、オトナのオスだけの特徴があります。
成長するにつれ顔周りの体毛が無くなり、顔がしわくちゃになります。
特に年に一度の繁殖期になるとしわがさらに深くなって、ガソリンのような(!?)臭いを出します。

ひとつ前の写真と比べれば、同じ種類には見えないが、こちらもワモンアザラシ。



ゼニガタアザラシは北海道で見れる!?

実はゼニガタアザラシは北海道の一部の地域で周年見ることができます。
ゼニガタアザラシは国境を超えるほどの大規模な回遊をしません。
観光スポットとしてネットでも取り上げられているので、比較的気軽に会うことができます。

国内最大の繁殖地であるえりも岬。目の前に広がる岩礁域にゼニガタアザラシが集まってくる。



ワモンアザラシは流氷にのって回遊するため、冬にしか国内に現れません。
流氷クルーズに乗っても会うのはかなり難しい種類です。

いかがだったでしょうか?
まだまだ違うところはありますが、今回紹介した特徴を見て、ゼニガタアザラシアザラシとワモンアザラシを見分けて見てくださいね!