飼育種数日本一の水族館

今回紹介するのは三重県鳥羽市にある鳥羽水族館です。
初訪問は水族館で働きたくて全国の施設を周り始めたころ。最初のひれあし施設紹介をするなら自分の原点になった鳥羽水族館だな、、、と思い、今までに訪問したときの情報をまとめて紹介します。

水族館好きの方はすでにご存じの通り、鳥羽水族館は「飼育種数日本一」をキャッチフレーズに約1200種もの生き物を飼育展示している日本を代表する水族館です。
大型な水槽があって、たくさん生き物がいそうな美ら海水族館でも飼育種数は約680種です。飼育種数だけで水族館を比較するのは難しいのですが、それぞれの生き物を飼育・展示する労力を考えると鳥羽水族館のすごさが伝わるのではないでしょうか。

ひれあし類は8種類もいる

アシカ科

・ミナミアフリカオットセイ
・オタリア
・トド
・カリフォルニアアシカ

アザラシ科

・ゴマフアザラシ
・ハイイロアザラシ
・バイカルアザラシ

セイウチ科

・セイウチ
 の8種が飼育展示されています。

展示エリアはかなり広い

ひれあし類がいるのは
・パフォーマンススタジアム
・海獣の王国
・極地の海
・水の回廊
 の4か所です

パフォーマンススタジアム

まずはパフォーマンススタジアムから!こちらでは1日4回アシカショーが行われており、カリフォルニアアシカとオタリアとミナミアフリカオットセイを見ることができます。

トレーナーの面白くも暖かいトークとアシカの軽快な動きには舌を巻くこと間違いなし。
動画をとればいいのか写真を撮ればいいのかいつも悩まされます、、、(笑)
どの種・個体が見られるかはその時次第ですので、訪問時間に余裕をもって何回も見るのがおすすめです。

海獣の王国

続いては海獣の王国。
トドやカリフォルニアアシカ、ハイイロアザラシの3種を見ることができます。
ここはもともと南米の海岸を再現したエリアで、オタリアも展示されていたようです。展示エリアの中央には巨大な岩があったのですが、2017年にトドが壊してしまったそうです。その後リニューアルを得て現在の巨大な透明トンネルができました。
こちらでは1日2回のお食事タイムが行われており、巨大なトドを間近に見ることもできます。

カリフォルニアアシカ


個人的には飼育園館が非常に少ないハイイロアザラシを間近に見ることができるので、ぜひ見ていただきたい!「アザラシといえばゴマちゃんでしょ♪」と思っている人はハイイロアザラシの顔を見て衝撃を受けるでしょう。

ハイイロアザラシ

新手のモンスターにも見える外見ですが、よく見るととても穏やかな表情を見せてくれます。
プールに日光が差し込んだときは、ぜひ下の階の水中観覧に足を運んでいただきたい。
美しい水中に突如現れる巨大な海獣たちの動きには毎度息を呑みます。

海獣王国内


その奥にある「マリンギャラリー」ではセイウチの骨格を含め様々な標本が展示されているのでそこも見てほしいです、、、。

マリンギャラリー

極地の海

極地の海ではバイカルアザラシを見ることができます。

バイカルアザラシ

同じエリアに大人気のラッコがいることもあり、比較的空いていることが多いのでのんびり観察することができます。2022/2/22に誕生した「ニコ」もこちらで見ることができます。

水の回廊

水の回廊ではゴマフアザラシ、ミナミアフリカオットセイ、セイウチを見ることができます。
ミナミアフリカオットセイはアシカショーでも見ることができますが、こちらでも見ることができます。
以前訪問した時は観覧側で行われたトレーニングを見ることができました。

ミナミアフリカオットセイ

そして水の回廊では1日2回のセイウチふれあいタイム(現在はコロナ対策で解説のみ)も実施しています。
初めて鳥羽水族館に行ったときは「セイウチ笑(ショー)」というプログラム名でセイウチとトレーナーの絶妙な掛け合いとパフォーマンスを披露していました。次々と起こる笑いの渦!私もセイウチの腹筋や笑い声、口笛を吹いたりと様々な動きを見せる中で、こんなにセイウチってこんなに器用なのか!?と学生の私はただひたすら笑いと感動で満たされていました。

セイウチ

この数年はセイウチの繁殖に力を入れていて、2016年、2018年、2020年には赤ちゃんも誕生しています。残念ながら生まれた個体は死亡し、出産した母親の「クウ」も2022年に死亡してしまいました。残念な結果がではありましたが2018年生まれの個体は数日生存、2020年に生まれた個体は人工哺育で1年以上生存するなど少しずつ前に進んでいます。
全国的にもセイウチの繁殖は課題が多いので、これからの活動にも期待しています。

公式HPの「飼育日記」は必読!!

HP内の「飼育日記」では飼育員目線の発見や写真がほぼ毎日投稿されています。ユーモラスな話の中に生き物の飼育を通じで分かった情報が盛り込まれています。
近年は水族館動物園の情報発信のあり方が厳しくなっている中、貴重な情報を伝えることはぜひこれからも続けていただきたいし、応援したいですね!