ここで会えたひれあし類

以前は見れたが、今回は会えなかったひれあし類

だいぶ前になってしいましたが、3月に千葉県・鴨川シーワールドに行ってきました。

鴨川シーワールド入口。大きなシャチのモニュメントが目立つ。

ここ数年行ってなかったので、改めて展示を見たかったのと、例の「アレ」が展示されたということで、行ってきました!
現在とは一部展示が変わっている部分もありますが、さっそく紹介していきましょう!

最短でロッキーワールドに行く

鴨川シーワールドの入り口は一つしかなく、かつ、ひれあし類がいるロッキワールドは一番奥にあります。
最短で行くには、最初の魚類エリア「エコアクアローム」には入らず、建物の左側にある外の通路を通ります。

魚類エリアも魅力的だが、出るまで時間がかかるので今はスルー。

その奥には巨大なイルカプールやシャチプールが待ち受けています。

シャチやイルカがいるエリアに吸い込まれると、長居しそうなので今はスキップ。

全国で唯一行われているシャチパフォーマンスの誘惑を振り切って、スタジアム右側の通路をひたすら進みます。

そこはひれあしパラダイス!

ここまでのすべての誘惑に打ち勝つと、そこにはひれあしパラダイスが!
以前はアシカやアザラシがいた「カリフォルニアの海」には、セイウチがいました。

セイウチ。元のプールより広い場所でゆったりと泳いでいた。
以前は陸場も擬岩で覆われてが平らになっていた。プールの作りはすっきりして見やすい。

2019年までは立派なオスのセイウチ「タック」がいましたが、残念ながら死亡してしまいました。
現在では「タック」の子供たち、そしておたる水族館生まれのメス個体が暮らしています。

後ろにいるのが在りし日の「タック」。大きな体と牙が印象的だった。

セイウチは全国的に繁殖の実績が少ないです。
(全国で約20頭いますが、出産は年1頭ほど。他のひれあし類と違い毎年繁殖しないのも理由の一つ)
最近は全国の施設同士で頻繁に交換して血統更新を目指す流れになっているようですね。

鴨川シーワールドは日本で初めてセイウチの繁殖に成功した。
鴨川シーワールドでは過去にセイウチの人工哺育をした事例もある。

あんなに大きな生き物を移動させるだけでも本当に大変だと思います。
全国の飼育施設やスタッフさんの努力あってこそのなので、これからもセイウチが見られることを応援していきます。

以前トドがいた「千島の海」にはカリフォルニアアシカとゴマフアザラシ、ゼニガタアザラシ、ワモンアザラシがいました。

カリフォルニアアシカ。オスのコブが目立ってかっこいい。
ゼニガタアザラシ(出っ歯で可愛かった!)
ワモンアザラシ。つぶらな瞳がキュートです。

ちょうど落水清掃(プールの水を全部抜く)の日に当たったようで、スタッフさんがプール内を磨いていました。
屋外&この頭数がいるプールの掃除は大変そうですねー!

ワモンアザラシは全国でも飼育個体が少ないし、屋外で見れる場所のも頬ありません。
鴨川でも冬季しか屋外にはいないので、超貴重です!
といっても見た目はほぼゴマフ、見分けるのはちょっと難しいですね。

右奥にいるアザラシがワモンアザラシ。ちょっと肩身が狭そうに端に寄っていた。

どうやらロッキワールドは少しずつ改修工事をしているようで、各動物の展示エリアが移動&トドは展示休止になっていました。

順番に工事をしているので、一部の展示や解説を休止していた。

鴨川シーワールドのトドは本当に大きくてかっこいいから会えないのは残念、、、。

この大きさ、目力はたまりません。手元給餌しているもの凄い!

工事後のきれいなプールでまた会いましょー!
ということで、そろそろアシカパフォーマンスなのでスタジアムに向かいます。

コミカルなアシカパフォーマンス

鴨川シーワールドのアシカパフォーマンスは、数頭のアシカファミリーによるコミカルな内容になっています。
鴨川シーワールドはパフォーマンスの内容はあまり変えないスタンスなので、どの回を見ても同じシナリオを見ることができます。

パフォーマンスプール。シャチパフォーマンス後に一気に混んでくる。

とある休日のアシカファミリーの様子を描いたもので、まるで劇団のショーを見ているかのようです。

2人のトレーナーが4頭のアシカに指示を出す。個体の入れ替えがスマートなのはさすが。

トレーナーとアシカのリズムの良い掛け合い、アシカ同士の会話もあります。
もちろん全てトレーナーがその場でしゃべっています(笑)
始めてパフォーマンスを見たときは、「おおぅ、擬人化では?汗」と思うほど。
思いっきり全部喋っているので、これは鴨川流演技だということで、今ではしっくり来てます。

それぞれ「父」「母」「兄」「妹」といった役柄がある。
顔を洗って目を覚ましている(?)アシカ。コミカルな動きはアシカらしい。

最後は笑顔を拍手で終わること間違いなしです!

ポーラーアドベンチャーにもひれあし類

アシカパフォーマンスプールの観覧席の横に水中観覧エリアへの入口があります。
見落としやすいので注意してくださいね。

水中観覧エリアには、北極海と南極海を再現したエリア「ポーラーアドベンチャー」があります。
ここではワモンアザラシとアゴヒゲアザラシを見ることができました!

ワモンアザラシはゴマフアザラシより体も頭も小さいのが特徴。

アゴヒゲアザラシをこの距離で水中観覧で見れるのは、全く予想していませんでした。

アゴヒゲアザラシの特徴である、長くてたくさん生えているヒゲ。ちなみに顎から生えているわけではない。

アゴヒゲアザラシも飼育園館が少なく、有名なおたる水族館でもアゴヒゲアザラシの水中観覧はできません。

アゴヒゲアザラシとワモンアザラシの同居は珍しい。

日本周辺で見れるアザラシでは最大サイズの種になります。

ワモンアザラシはオスとメス両方いました。
屋外のプールからだと背中しか見れないので、この展示はいいですね。

オスのワモンアザラシは繁殖期になると独特の顔立ちになり、ガソリン臭を出す。


オスは繁殖期が近いので、顔がしわくちゃになっていました。

ワモンアザラシって、ゴマフアザラシよりも小っちゃくて丸くて可愛いのですが、この時期のオスだけは、「えっっっっっ!」ってなります。

ちなみにアゴヒゲアザラシはこのポーズのままほとんど動きませんでした。
アゴヒゲアザラシの特徴的な前肢はゆっくりと見ることができた。

過去には日本でここだけ、カスピカイアザラシの展示も

2023年3月時点では展示されていませんでしたが、過去にはポーラーアドベンチャーでカスピカイアザラシを見ることができました。

カスピカイアザラシ。ワモンアザラシとゴマフアザラシを合わせたような外見。

カスピカイアザラシは世界最大の湖であるカスピ海に生息しています。
野生下では個体数が減少しており、絶滅危惧種に指定されています。

以前行ったときには、求愛行動も見ることができた。

日本では鴨川シーワールドでしか見ることができないので、ぜひまた展示されることを期待しています。

世界でも数体!オスのセイウチの全身骨格!

とうとう例の「アレ」と対面する時がやってきました、、、!
ポーラーアドベンチャーには標本や解説パネルが展示されています。
なんと!ここには!超希少な!セイウチの!全身骨格が!あります!!!!

鴨川シーワールドの展示を長きにわたり支えてくれた、オスのセイウチの全身骨格。

この標本は1983年~2019年まで鴨川シーワールドで飼育展示されていたオスのセイウチ「タック」のものです。
世界中でセイウチの全身骨格はありますが、ほとんどがメスやコドモなど小さい個体だそうです。
オスで全てのパーツが揃っている標本は世界でも数体しかないらしい。
これは絶対に見てほしい!

見てくださいこのキバの長さ!

本当に立派なキバ。こうしてみると、骨とは別の組織であることが分かる。

そしてここも見てほしい、、、

そう、「陰茎骨」!!!!
この長さ、太さ、形、本当に神秘です。

世界で最も長い陰茎骨を持っているセイウチ。60センチにもなる個体もいるらしい。

見どころが多すぎる水族館です

ひれあし類だけでも十分満足できますが、鴨川シーワールドにはまだまだ見どころがたくさんあります!

なんやかんや毎回見てしまうシャチパフォーマンス。
やっぱりこの大きさ、美しさには圧倒されます。

シャチとトレーナーとの関係性が伝わってくるパフォーマンスは何度見ても飽きない。

ひれあし類の天敵なんですが、ついつい魅入ってしまいます。


個人的には、最初の魚類展示エリア「エコアクアローム」も好き。
できたのは1996年と約30年も前なのに、展示のストーリー性とか、最初にちょっと地味目は生き物を見せるという大胆さも好き。

最初の方の展示はフタも仕切りガラスもない開放的な展示。
浅瀬に生息するイカが展示されていた。
希少な水棲昆虫の展示もあった。大きな水族館でも地元の自然展示も力を入れている印象。
熱帯域の魚を展示している建物もある。こんなにも「ニ●」を見れる水族館も珍しい?

いかがだったでしょうか?
シャチが人気な水族館ですが、実はひれあし類の聖地、ぜったいにひれあ好きには行ってほしい場所です。

また鴨川シーワールドはオーストラリアアシカやバイカルアザラシの飼育実績もあるので、これからも色んな挑戦をして欲しいですね。

鴨川シーワールドは一日中いられる水族館なので、帰りのバスの時間にはお気をつけて!

動画もご覧ください!